金賞
該当なし
賞品:「あくるひ」メンバーとの「あくるひ」演奏動画の撮影と団体が希望する邦楽の支援(10万円相当)
銀賞
比治山女子高等学校 箏曲部
岐阜大学 邦楽部
賞 品:団体が希望する邦楽の支援(5万円相当)
銅賞
長野県飯田高等学校 邦楽班
賞 品:団体が希望する邦楽の支援(3万円相当)
審査員コメント
◯比治山女子高等学校 箏曲部(銀賞)
音色が美しく、とても雰囲気のでている翊でした。中高生が各パート1人でこれだけ弾けるのは素晴らしいです。
紹介文の「演奏できることへの感謝」、私たちもコロナを経て更に感じるようになりました。このような想いをのせて演奏してくれたことも嬉しかったです。
後半、もう少し未来へ向けて躍動感を感じられたらより良くなると思います。
◯岐阜大学 邦楽部(銀賞)
どんな翊にしたいのか、何を伝えたいのか、技術を追い越して奏者の気持ちが溢れ出る演奏でした。
楽しく練習している姿が目に浮かびます。このような先輩の背中を見て、箏を楽しむ後輩が沢山続くことを願っています。
録音のバランスと思いますが、17絃の音量がもう少しでてると、演奏も締まると思います。 押し音は頑張って!!
◯長野県飯田高等学校 邦楽班(銅賞)
よく揃っていて、綺麗な演奏でした。暗譜で各パートごともしっかりまとまっていました。
演奏する皆さんの気持ちを音にのせることができれば、なにも言うことはないと思います。
◯兵庫県立芦屋国際中等教育学校 邦楽部
1人1人タッチがしっかりしていて、元気な翊でした。音色の幅が広がると、よりあたたかみのある演奏になると思います。指使いももう少し2・3が使えると、フレーズも繋がりやすくなるのでは。
譜面台で手元が隠れてしまってたのが少し残念でした。
◯大阪府立東高等学校 箏曲部
流れがあって、軽やかな演奏でした。ソロはもっと緩急をつけて自由に弾いた演奏も聴きたかったです。
フレーズの終わりをもう少し丁寧にしたり、間のとり方を大事にするとより深みのある演奏になると思います。
◯松山東雲中学・高等学校 箏同好会
勢いのあるみずみずしい演奏でした。前半は軽く、後半重みのある曲想でしたが、前半はもう少しフレーズを丁寧に、後半に少し躍動感をプラスするとコメントにもある「未来が明るいものになるよう〜」の想いがより伝わる演奏になると思いました。
◯関西大学 文化会邦楽部
衣装や動画のコマ割等こだわりが多々見えて、見ていて楽しい翊でした!押し音や調絃変えのミスが減ってくるとより仕上がっていくと思います。17絃の安定感が心地よかったです。
◯公立鳥取環境大学 箏曲部
1音1音丁寧な練習をしたのが伝わる演奏でした。
一曲通してどう弾きたいかイメージを持ったり、大きくフレーズをとらえた弾き方ができると、もっと流れのある演奏になると思います。
指使いで、2・3をもう少し使えるようになるとテンポも上げていけると思います。
審査員 総評
橋本みぎわ
それぞれのカラーがあり、暗譜するほど弾き込んでくれる団体もあり、全て楽しく聴かせていただきました。準備期間がこんなにも短い中、よく練習を頑張り、まとめていただいたなと思います。
今回、審査でも意見が分かれ、だいぶ協議しました。私としては技術を磨くのは勿論なのですが、
・曲を自分たちなりに解釈しているか
・丁寧な練習ができているか
・奏者の気持ちが伝わってくるか
この辺りを重点的に見せていただきました。
特に、「明るい未来が訪れること」を願い作った曲ですので、奏者が誰にどんな想いを届けたいか、、その辺りを意識して弾いてもらえたらなと思っていました。
残念ながら、金賞団体は出ませんでしたが、銀賞の2団体は伝わってくるものがありました。同じ曲なのに表現するものは全然違い、でもどちらもとても良かったです!
音に気持ちをのせるのは簡単なことではありません。言葉のない曲は特に難しいと思います。
それでも、「聴く人に届けたい想い」は大切にし、意識した練習、演奏をしてもらいたいなと思っています。私自身もずっと心がけていきたいことの一つです。
審査員 総評
木村麻耶
今回、様々なご都合で、残念ながら応募出来なかった方もいらっしゃいましたが、期間の短いスケジュールにも関わらず、様々な地域から、あくるひコンクールに応募してくださいました8団体の皆様、審査視聴として参加してくださった沢山の皆様、本当にありがとうございます。
あくるひコンクールを通して、私が普段の活動では拝見することが出来ない、皆様の楽しみながら取り組んでいる様子、音楽への想いを知ることが出来、大変嬉しいです。
今後、さらに研鑽を積まれていくと思いますが
今より、個々人の存在感をもっと強くすると、さらにより良いアンサンブルになると思います。
自己主張を強くする、ということではなく、他者意識を持ち、各々のスキルアップを図るということです。
技術の鍛錬は勿論ですが
まず一番は、吸収力の大きい今の時期に、沢山の素晴らしいものに触れてください。
物、本、人、景色、音楽、箏に全く関係の無いものでも、何でも良いです。
“知る”ということが大きな強みになります。
無駄なことは一つもありません。それが自己の形成に大きく繋がっていきます。
そして、ゆくゆくは、次世代へと繋げられる最良のことだと思います。
私達が演奏できるのは、その裏に、職人さんや楽器屋さん、それに伴う沢山の支えてくださる方々がいらっしゃるからですが、このコンクールを機会に、演奏者さんと楽器屋さんがお互い支え合いながら、もっともっと、皆で良い輪を作り、拡がっていけると嬉しいと思います。
沢山の想いに触れることができ、感謝しております。ありがとうございます。
審査員 総評
光原大樹
まずはこの度応募してくださった各団体の皆様、時間のタイトなスケジュールのなか応募してくださりありがとうございました。
まず皆様の動画を拝見した率直な思いとして、この度出場してくださった団体、および視聴してくださった方がたくさんいらっしゃったこと、これほどまでにあくるひという曲が拡がっていることに嬉しさと感謝を感じております。
そして各校、色とりどりなあくるひがあってとても楽しく拝見拝聴させて頂きました。どの学校もいろいろな思いが込められていて、音楽とはこういうものだな、と私が改めて再認識させてもらいました。今回は“音”だけではなく“撮影風景”というものも必要だったためいろいろと工夫してくださったものばかりで、各学校の普段の練習風景なども垣間見れてその情景も浮かんできそうな団体さんばかりでした。
今回は一応コンクールという形式なので順番はつけさせて頂きましたが、どの学校もそれぞれのカラーを持っていて色鮮やかなあくるひばかりで甲乙つけ難いことこの上なしでした。同じあくるひを弾いてもそれぞれのカラーが色鮮やかにわかりますが、きっともう少し時間を経て弾いたり、メンバーが違う人と弾いたりするとまた違う色に輝き始めると思います。我々3人も毎回この曲の演奏を重ねていく度変化しております。音楽とは日々変わっていくものであり正解とはないものです。
ただ今回この曲に関しましては作曲者が込めた思い、「明るい未来が訪れること」、これをどこまで表現しているか、どこまで理解していて曲に反映させているか、という部分で私は審査させて頂きました。また個人的には演奏しながら会話ができているかな、音のキャッチボールを楽しんでいるかなという部分にも着目して拝見しました。
音楽は生き物なのでまた半年後に弾いたら皆さんの演奏も全然違ったものになるでしょう。
その音楽の“生き物”としての変化を楽しみながらこれからも演奏を続けてほしいと願っております。
今後の流れ
受賞団体へは改めて事務局よりご連絡させていただきます。
皆様にご視聴いただき、ご声援をいただきました「あくるひ」コンクール!YouTubeチャンネルは、しばらくそのまま公開を続けさせていただきます。各団体の気持ちのこもった演奏の数々を、審査員の先生方のコメントも参考にしながら引き続きお楽しみください。